産科Q&A

分娩予定日はどの様に決まりますか?

分娩予定日は、妊娠10週頃の頭臀長(CRL)という長さから決定します。

初期超音波画像

上の写真の頭の先からお尻までの距離を計測し、もともとの分娩予定日(最終生理からの計算)と1週間以上の相違が無ければ、予定日は変更しません。

1週間以上の誤差があった場合、CRLの方がより正確な週数となるため、CRLの値から予定日を決定します。

2016年04月23日

母子手帳はいつ頃どの様に受け取れば良いですか?

母子手帳は、分娩予定日が決定してから市役所で受け取ってください。診断書は必要ありませんが、市役所で規定された妊娠届出書の提出が必要となります。その際分娩予定日の記載も必要となりますので、予定日はしっかりと確認しておいて下さい。以下に我孫子市役所の母子手帳交付方法の案内サイトにリンクを張りますので参考にして下さい。

 

2016年04月23日

里帰りまでの妊婦健診は受け付けていますか?

受け付けております。当院では妊娠判明から30週前後まで妊婦健診を行う事が可能です。里帰り時期については、里帰り先施設の基準に従いますので、一度お産を予定している病院に問い合わせてみてください。また病院によっては、分娩制限を設けていたり、早めの里帰りが必要なケースもありますので、なるべく早い段階で里帰り時期や必要な手続きを確認しておいて下さい。

2016年04月23日

妊娠中の内服は可能ですか?

妊娠中の内服薬は、胎盤を通って赤ちゃんにも届くため、多少影響はありますが、赤ちゃんの奇形を引き起こす危険性があるものは限られています。また安定期以降はさらに危険性は低くなります。赤ちゃんの体の臓器のほとんどは器官形成期(4-7週)に作られるので、心配な方はこの期間の内服を避けるようにしましょう。ただし、お母さん自身のもともとの病気に対して内服している薬を急に中断すると、病気の悪化を引き起こす可能性があるため、内服をやめるかどうかの判断は必ずかかりつけの医師に確認してから行うようにして下さい。また妊娠中に注意が必要な薬剤として、NSAID`Sが挙げられます。代表的なものはロキソニンという名前で解熱鎮痛剤として有名ですが、最近は薬局で様々な名前で販売されていて処方箋無しでも手に入るため、必ず薬剤師さんに妊娠中に内服可能な薬剤かどうかを確認して下さい。

ご自身が内服している薬で心配な事があれば、国立成育医療研究センター【妊娠と薬情報センター】を参考にして下さい。

2016年04月26日

4D超音波が見やすい時期は?

当院では、4D超音波で赤ちゃんを立体的なイメージで観察する事が可能です。通常の産科健診では、毎回4D超音波も同時に行いますが、当院で健診を行っていない方でも4D超音波のみを目的とした受診が可能です。4D超音波が観察しやすい時期は妊娠15週から30週となります。以下に週数ごとの画像イメージを示します。

妊娠20週までは全身を観察できますが、顔の観察は苦手です。

妊娠12週の画像

妊娠20週から30週は顔の詳細も観察しやすい時期です。

妊娠22週の画像

妊娠30週を超えると、子宮内にスペースが少なくなり、観察が難しいケースが多いです。

妊娠31週の画像

どの週数にしても、赤ちゃんの向きがとても重要になります。赤ちゃんがお母さんの背中側に顔を向けているケース等では、お顔の観察は難しい事をご理解ください。

2016年07月07日

セミオープンシステムとは何ですか?

分娩取り扱い施設の減少によって、現在の日本では一定の施設に妊婦さまが集中する傾向となってきました。その結果外来の待ち時間が非常に長くなってしまったり、妊婦さまによっては、通院に時間がかかる状況となってしまいました。それらの問題を解決するためのシステムがセミオープンシステムです。これは分娩取り扱い施設と、周辺のクリニックが医療連携をすることにより、産科健診は近くのクリニックで行い、分娩は分娩取り扱い施設で行う方法です。欧米諸国では一般的なスタイルとして定着していますが、現在日本でもこの方法を取る施設が増えてきています。

当院でもこの方法を導入し、複数の分娩取り扱い施設と連携を行っております。

2016年12月02日

産科健診ではチケットがあれば全て無料ですか?

いいえ、使用するチケットや健診で行う検査によって、追加料金が発生します(1000円~5000円程度)。またチケット種別によっては無料の時もあります。さらに健診中に何らかの異常があり、追加で検査や薬の処方が必要になった際は、別途料金が発生します。健診料金について分からない事があれば、いつでも当院事務に問い合わせてください。

2016年12月13日

風疹が心配です

風疹(3日はしか)は、発疹・リンパ節腫脹・発熱を症状とする病気で、妊娠中の感染によって胎児にも影響を及ぼす可能性があり注意が必要な病気の一つです。妊娠初期の血液検査で風疹抗体価を測定していますが、この値が低かった妊婦様は感染に注意して下さい。風疹は患者の咳やくしゃみに含まれるウィルスを吸い込むことにより感染する事が多いです(飛沫感染)、またウィルスに触れた手により感染する事もあるため(接触感染)、特に風疹が流行する時期には風邪症状を有する人には近づかず、手洗いをきちんと行う事が重要です。

妊娠中に風疹感染が起きた場合の胎児異常の頻度は、妊娠初期であればあるほど重症であると言われておりますが、20週以降では異常が無いとの報告が多いとされており、特に妊娠初期には感染に注意して下さい。

また妊娠中に風疹抗体価が低かった時は、産後に風疹ワクチンを打つようにしましょう。

2016年12月13日

インフルエンザワクチンは何週から打てますか?

インフルエンザは冬季に流行する感染症で、高い発熱や関節痛・筋肉痛を主な症状とします。妊娠中はインフルエンザが悪化しやすいという報告もあるため、インフルエンザワクチンの投与が推奨されています。特に週数についての規定は無く、産科診療ガイドライン上も全妊娠期間を通じて、インフルエンザワクチンの危険性はきわめて低いためワクチン接種希望の妊婦様には接種を行うとされています。

さらにワクチン種別に関してですが、防腐剤入り・無しの2種類がありますが、防腐剤の含有量は極めて少ないとされておりどちらを接種しても問題ないとされています。

2016年12月13日